働くって何?おいしいの?

働くこと、やりたいことがわからず迷走した20代に考えたあれこれ。

自己肯定感が低すぎた話

私はいつも焦っていた。
いつもどこか不安でそわそわしてイライラしていた。
いつも何か意味のあることをしてなくちゃと思い、ぼーっとすることができないタイプの人だった。

なんでだろう?
なんで一つ一つ目の前のことを大切にできないんだろう?
じっくりといろいろなことを楽しめる心豊かな人を見るたび、悲しくなった。

どんなに楽しいことをしてその瞬間は楽しくても、結局はまた元に戻るという感覚だった。
私は経済的に厳しい環境で育ったわけでもなく、必要なものは全て用意してもらい不自由なく育ったはずなのに、今も幸せなはずなのに…
自分は十分恵まれているのに、自分のせいで自分を活かせていないんだ、こうして意味のない時間がどんどんこぼれ落ちていく…

そんなことを思って叫びだしたくなる。
何かがおかしい。
なんでこんなに生きづらいんだろう?

かといってカウンセリングとかにいくのもなんだか大げさだし、
行ったところで私の話をわかってくれる先生と巡り合える可能性なんてほぼないだろう。
でも辛くていても立ってもいられなかった私は、インターネットで似たような人の記事を読み漁ったりもした。

その結果、いるだけで価値があるんだ、という存在価値みたいなものを感じられず、
何か付加的な価値がないといけないんだ!と今の自分を否定するから辛いのだということがわかった。

それがわかったところでどうしたらいいんだよ。
両親の仲が悪くて機能不全家族で育ったせいだ、自分はアダルトチルドレンだと全て親のせいにしてみた時期もあった。

今書いていても辛く暗い日々だったと思うけれど、今はだいぶ落ち着いて生きやすくなった。
でもここにたどり着くまでにものすごい時間がかかった。
(大学生後半から28歳までだから7年以上はかかっている)

あの頃の私に会えるなら大丈夫だよとやっと言ってあげられるかなという気持ちで、
今まで考えたたくさんのことを書いてみたいと思う。

バカ高いプライドは人を動けなくする

今振り返ると、私の大学生くらいからの生きづらさの一番大きな原因はプライドの高さだったと思います。

高校時代、偶然スクールカースト上位といわれる部活に入ったため、みんなにちやほやされ恋愛も上手くいき、自分は特別だと勘違いするようになりました。輝いていた高校生活が終わり、大学に入学した後はどこか全てを斜に構えて見ていました。

大学でも普通にイケてる風を装いながらも、内心は常に不安でたまりませんでした。

小学生の頃イケてないという理由でいじめれてから人と関わる上で過剰に気を使ったり不安になることは元々ありましたが、高校生活を経て自分は特別でいなければならないという意識を持つようになっていました。

そういうのは隠しているつもりでも側からみればすぐにわかるもので、仲良い友人にプライド高いねと言われた時にはハッとしました。

自分から見ても当時の私はすごく嫌な奴でした。でもどうしたらいいのかわかりませんでした。

そしてそのまま就活の時期を迎えてしまいました。

私はもちろん就活に一生懸命取り組むことはしませんでした。

たいして行きたい企業もないのに、みんなと同じようなことを一生懸命やるなんてカッコ悪いから。

当時はそう思っていたけれど、本当は何よりも挑戦して失敗することが怖かったんだと思います。

失敗を怖がる人は、何も動けません。

なのに私は自分が怖がっていることすら認められず、大企業2、3社の面接に落ちるとすぐに1回目の就活をやめました。

そしてまだ勉強したいことがあると、逃げるように大学院進学を決めたのでした。

失敗し続けた20代

私は20代の間、働くことややりたいことがよくわからず、迷走してきました。
文系の大学を卒業してから企業に就職し、20代で3社を経験しました。

初めはブラック企業に入り、安心して働くことができずにすぐに転職しました。

転職した2社目は一般的な大企業であったものの、業務内容にどうしても興味が持てず、資格などを取りスキルアップしてもいつもどこか空しい気持ちで働いていました。

そして満を辞して3度目の転職!
自他共に認めるホワイト企業へ転職しました。
待遇も風通しもよく、業務内容にも興味がある。これでやっと腰を据えて働ける。

と喜んだのもつかの間、再び空しさに襲われます。
私は毎日何をやってるんだろう…
こんな業務をしていて誰のためになっているんだろう…

そして結局仕事を続けることができず、退職しました。

周りの友達がみんな普通に仕事を続けられているのに私は何かおかしいのか。
忍耐力がないだけなのか。
いつまでもやりたいこと、自分探しをしてまともに働けないなんてバカみたい。
そう思い落ち込みました。

でもどうしようもない。精一杯やったけどどこにも合わなかったのだ。
そして私は会社という組織に属することをいったん諦めることにしました。

今、私は30代で翻訳のフリーランスを目指してスクールに通いつつ、語学関連の先生をしたりアルバイトをしたりして生活しています。
今までの人生で一番不安定な立場にいますが、心は安定しています。
全く不安がないといえば嘘になりますが、充実感がありやっと少し自分らしく生きれるようになったと感じています。

今までに考えてきたたくさんのこと、20代のたくさんの失敗について書いていきます。